カルニチンはダイエットに必要?

カルニチンはダイエット食品やサプリの成分として有名です。一度は耳にしたことがあっても、実際生体内でどんな働きをしているのか、その効能を知らない人も多いはずです。

さらにビタミンではないことから体の中でも生成されるものであり、本当に食品やサプリで補う必要があるのかも考えていきましょう。

まず、カルニチンとは生体内で脂質を燃焼してエネルギーに変換する際に、脂肪酸(体脂肪)をミトコンドリア内に運ぶ役割をするアミノ酸誘導体です。

ミトコンドリアとはエネルギーを作る部屋のようなもので、人間の体にある約60兆個の細胞の1つ1つに存在しています。

ちなみに、人間のエネルギーの全てはミトコンドリアで作られています。

脂肪酸は細胞質内(細胞の細胞核を除く部分)ではコエンザイムAと結合しています。

脂肪酸がミトコンドリアに入るためにはカルニチンと結合する必要があります。

その後、ベータ酸化を受けて脂肪酸が酢酸にまで分解され、生成されたアセチルCoAはクエン酸回路にてエネルギーに変換されて…といった代謝が行われます。

このような難しい話はさておき、つまり、カルニチンがないと脂質は分解されません。

冒頭で、体内でもカルニチンは生成されるといいましたが、これは非常に微量であり、食事由来の摂取に頼らないと足りないとする説が多いです。

また、体内のカルニチンの合成にはビタミンC、鉄、ビタミンB6、ナイアシンが必要です。

そして、これら全ての反応を媒介しているのが数千種類ともいわれる酵素であり、酵素は今やダイエット、健康のキーワードとなっています。

一日に必要なカルニチンは10~20mgで、その大部分は赤みの肉から補給されています。

食材1kg中のカルニチン含量はヤギで2210mg、子羊で1900mg、牛肉1180mg、豚肉274mg、鶏肉80mg、ロブスター270mg、岩ガキ243mgといったところでしょうか。

一般的な食材では、牛肉に一番多く含まれており、これだとサプリメントは必要なさそうですね。

カルニチンの効能ですが、健常者に経口投与したところ、運動なしでも脂肪燃焼が促進されたという試験結果もあります。

ただし、信頼できる行政機関による試験結果としては、「カルニチンを摂取させても体重、体脂肪率、BMIなどに変化がなかった」というものが主流になっています。

また、妊娠中の方や成長期には通常より多くカルニチンを摂取することを勧める民間の説もありますが、カルニチンはまだ栄養摂取基準の項目には含まれていません。

ただし、行政機関の情報データとしては、妊娠中にカルニチンを摂取することの安全性について十分なデータがないため、妊娠中の摂取は避けるべきだとされています。

基本的にカルニチンは人間のエネルギー代謝のほんの一部に関与するに過ぎず、ダイエットのために補ったとしてもあまり役立たないと言えそうです。

それより、カルニチンやビタミン、脂肪酸(体脂肪)を含めた全てのエネルギー代謝に関与している酵素を補う方がダイエットには役立ちます。